福島空港における再生可能エネルギー設備導入可能性調査

福島空港は、福島県の空の玄関口として、年間約25万の人々が利用しています。また、空港機能のほかに、空港の南北に位置する「福島空港メガソーラー(合計1,200kW)」では積極的に見学者を受け入れ、環境教育、再生可能エネルギーの情報発信・PRをする場となっています。
弊社では、このような福島空港がもつ特性を前提に、再生可能エネルギー設備の導入について、生み出されたエネルギーを空港内で自家消費するエネルギーシステムの構築に関する事業可能性調査を実施いたしました。
検討に際しては、福島空港の特性を踏まえた目的・コンセプトに基づき、様々な視点から複数の検討ケースを設定して総合的に評価し、実現を見据えた計画を行いました。

(1)再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査

福島空港の特性を踏まえた再エネ設備の導入目的・コンセプトを整理し、マッチングする再エネ利活用技術を選定し、その導入ポテンシャルを調査しました。

<再エネ設備の導入コンセプト・目標>
1)先進性 「FITに頼らない地産地消の再生可能エネルギー利用」
2)環境性 「再エネ電力・蓄電池を活用した効率的なエネルギーマネジメント」
3)防災性 「空港インフラの災害時の自立電源として活用し、利用者の安心づくり」
4)地域貢献 「利用者の利便性や地域の情報発信力の向上に寄与する再エネ活用」
5)空港の有効活用 「空港の付帯設備や未利用地の有効活用」

(2)エネルギーマネジメントの検討

目的・コンセプトを踏まえて、再エネ導入規模が異なる5つの検討ケースを設定、各ケースでエネルギーマネジメントによるエネルギーミュレーションを行い、再生可能エネルギー設備導入による省エネ性・環境性を評価しました。

福島空港における再生可能エネルギー設備の導入イメージ

(3)事業化可能性調査

各検討ケースにおける経済性を年間経費により経済性を評価し、省エネ性・環境性と利便性の評価も踏まえ、最適システムについて総合的に評価しました。また、導入システムを効率的に運用する事業スキームについて検討し、事業性を評価しました。

(4)再生可能エネルギー見える化の検討

既存の類似する再エネ設備の見える化システムについて調査しました。また、見える化の対象者・コンセプト・表示内容について整理し、これらを実現する見える化システムの構成について検討しました。

見える化システムの検討方法イメージ

(5)まとめ

本調査では、福島空港に導入を目指す再生可能エネルギー設備として、省エネ性・環境性、エネルギー自給率などを総合的に判断した結果、当面は経済性に優れる「太陽光+蓄電池」により省エネ・低炭素化を行い、技術開発が進み経済性の改善が期待される次の段階で、「太陽光+蓄電池+小型風力+モビリティ」によるカーボンハーフを目指すことを提案しました。
本調査、提案が、福島空港にとって環境性の向上のほか、県の再エネ導入に関する積極的性のPR効果、空港利用者の利便性の向上、防災性の強化等の付加価値が高い取組みとなることを期待します。